2002年10月号

次世代糞乾システム
ハイテムセコノブ


円滑な鶏糞処理は優れた鶏舎システムから始まります。
当社では次世代糞乾システムとしてウィスクに取組みお蔭様で好評を得ています。
ハイテムセコノブは最近ヨーロッパで採用が拡りつつある鶏舎排気利用糞乾システムで、次世代糞乾システムシリーズを更に充実するため、弊社は、仏ユーロマチック社と発明者のレイモンド・シャーディン氏と日本特許実施権を含む包括的提携契約を先月締結しました。
日本ではコンピュータ、制御盤等電気関係を国産化しハイテムセコノブとして推進します。
ハイテムセコノブはウィンドレスのみに使用可能です。
当社は、開放システム鶏舎にも使用でき且つ一段の省エネが可能なウィスクとのニ本柱で鶏糞処理がスムースに進む農場作りに意欲的に取組みます。
ハイテムセコノブ第1号は本年12月に東日本で、第2号は来年1月に西日本で稼動開始予定です。

 システムの概要

生糞を鶏舎に隣接する幅5.5mの建物にコンベアで搬入。生糞を幅4m、長さ1モジュール3mの通風孔付二重デッキ(特許)上に自動スプレッダーで厚さ約20cmに敷きつめる。

1モジュール5000〜7000羽用で(生糞水分、気候条件から計算)、例えば3万羽用であれば1モジュール6000羽計算の場合15m長となる。

二重デッキ下は高さ1.4mの陽圧室になっていて、ここに年間平均羽当り2.3m3/時(冬場の換気量相当)の鶏舎排気を送り込む。

生糞は24時間で水分15〜20%の乾糞となる。発酵設備がある場合は水分50〜60%の鶏糞にすることもでき、この場合の必要モジュール数は少くなる。

 特 長

  1. 生糞水分は何パーセントでもよい。このため衛生上、管理上問題のあった糞乾エアパイプの必要がなくなった。

  2. 仕上り鶏糞水分は年間を通じ一定。

  3. エアパイプに比べ糞乾電気代が30%下がる。

  4. 生糞充填時間が1万羽当り6分と早く、ベルトケージであれば舎除糞をインラインでそのまま充填することができほとんど手間がかからない(15〜20%水分の乾糞を得たい場合、当社はベルトドライヤーを用意していたが同システムの場合1万羽当り20分を要していた)。

  5. シンプル且つコンパクトな機械で故障する個所がほとんどなく耐久性にも優れる。

  6. 風乾で臭が少く、且つ冬期換気量分については、鶏舎排気が充填鶏糞層を通過するため除塵装置の役割も果たす。


稼動状況写真


据付例:両側から生糞が入り手前へ乾糞が自動搬出されて行く



自動スプレッダーが生糞を二重デッキ上に敷きつめているところ


24時間で水分15〜20%の乾糞に


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