2002年12月号
設備更新で羽当り200円の収益増を目指す
あすなろファーム(青森県)
設備更新の主流となりつつあるシステム鶏舎は従来のウィンドレス鶏舎から開放鶏舎にも拡りつつあります。 冬場対策にコンピュータコントロール二重カーテンを取入れた青森県八戸市鰍すなろファーム様の例をご紹介します。
報告者:東日本エリアマネジャー 小泉 均
農場概要 開放システムケージ鶏舎で、ケージシステムはハイテムブレードケージ、5段4列84m/棟×6棟でGPに6万卵の選洗卵機を備えたインライン農場。 農場の情報管理は、ハイテムが開発したコンピューターソフト ファームマネージャーを活用、GPの選洗卵機の能力に合わせ卵の量を調整するエッグフローコントロール(ハイテム社製)が導入されている。 佐々木社長及びスタッフ 佐々木社長談 これからは、今までに培った飼育ノウハウと装置産業としての設備を組み合わせた経営が利益を出せ、生き残れるとの判断より、効率化した生産農場を作り、人件費、飼料要求率、商品化率の改善を図っていくことを目指しました。 機種の選定については、上記改善点をハードとして確実に実践出来る機種を選定することがポイントになりました。 1)堅牢で、耐久性があり長年経っても補修費が少ないケージシステム。 2)破卵率が少ないケージシステム。 3)鶏糞を効率よく処理するために安定した水分含量の鶏糞が出てくる設備。 4)農場管理に直結した情報が取れ、効率化が図れるコンピューターソフトを持つ。 9月から、全棟が稼動し始めていますが、今回の設備投資メリットが出始めています。 人件費は農場の人員が18〜21名が4〜5名に、GPでは18名 7.5時間/日が16名 6.5時間/日になり、破卵率はGP段階で8〜9%が2.5〜3%に減少.、飼料要求率が2.35〜2.4から2.15に改善された。金額に直すと人件費で100円/羽、商品化率で50円/羽、飼料代で50円/羽合計200円/羽のコストダウンになりつつあります。 鶏糞については従来70円/羽かかっていた処理費用(業者に処理依頼していた)がブレードケージシステムから出て来る鶏糞を堆積攪拌発酵処理することで約3分1に抑えられる目途が立ちつつある。 |
鶏 舎 内 部 鶏 舎 外 観 |
2003年1月号へ |