2003年6月号万里の長城？、３７５ｍインラインバーコン
旭養鶏舎（島根県）
島根県のほぼ中央部、出雲大社で有名な出雲市から西へ車で約４０分国道９号線に沿って
今月ご紹介します旭養鶏舎様の農場があります。
平地から山間部にかけ高低差約７５メートル程の間に、鶏舎が十数棟建っており、ＧＰのフルオートパッカーに向かって全ての成鶏舎からバーコンベアーでインライン化されています。
今回は、最上部の成鶏舎からＧＰまで全長３７５メートルという万里の長城のようなバーコンベアーの改造工事をご紹介致します。
報告者：西日本エリアマネージャー 井上富次
山にいだかれた旭養鶏舎
全長３７５メートルのハイテムルービンバーコンベアライン
こだわりのタマゴ「ネッカエッグ」を消費者に直接届ける竹下社長
―バーコンベアーを改造するに至った経緯について・・・
狂牛病の発生以降食品の品質や安全性について消費者の厳しい要求がある中、昨年フルオートメーションの洗卵選別機に買い替えたが、その際ヒビ卵検知器を取り付けた。その結果メクラキズによる格外卵が大幅に発生し、経営基盤を揺るがしかねない状況になった。
鶏舎内から、バーコンベアーや洗卵選別機まで細かく点検した結果、多数あるバーコンベアーの乗り継ぎ個所と集合機で破卵が多発していることが判明した。
既設のバーコンベアーはカーブが出来ないタイプで全て乗り継ぎとなり、乗り継ぎ個所は合計７箇所あった。この乗り継ぎを解消するためカーブが自在で小回りのきくハイテムルービンバーコンベアーに改造した。
―改造後いかがですか・・・
消費者に安心して購入してもらえる最高品質の鶏卵を目指しヒビ卵検知器の検知レベルはＭＡＸに設定しているが、その中で、バーコンの改造後はヒビ卵発生が大幅に減少し、格外卵率は全群合わせて以前のレベルに戻り、大変満足している。
常時鶏卵を処理しなくてはいけない状況の中で、既設の設備を撤去しつつ新規にバーコンベアーを敷設しなければならなかった改造工事の苦労を工事施工責任者に聞きました・・・
弊社技術グループ第１チーム 部長 加藤伸ニ
―改造工事で苦労した点は・・・
１） 既設バーコンの測量が大変であった。乗り継ぎが多くそれらの角度が全て異なり、その角度を
求めるのに苦心した
２） 全長３７５ｍと過去に取付例のない工事であったため（これ迄の実績では、乗り継ぎなしの
２４０ｍ長が最大長さであったが、旭養鶏舎殿の今回工事では同じく乗継なしで２４０ｍとし
連結型乗継ユニットを１カ所入れて３７５ｍ）ドライブユニットの台数・取付位置をどのようにす
るかルービン社の意見を参考に全て自分で決定したが、順調に稼動するか最後まで心配で
あった
入れ替え工事は土曜・日曜の週末を利用し２週に亘って行った。土曜集卵後工事を開始、ほとんど徹夜作業の上、最初の週は雨降りの中での作業となった。月曜の朝集卵開始前に、何とか試運転を完了し集卵時間に間に合ったときは本当にほっとしました。
約１ヶ月後点検に訪問した際、同養鶏場の社長から破卵が大幅に少なくなり満足しているとの喜び溢れるお言葉をいただいた時「本当に苦労の甲斐があった」と実感しました。
１ヶ月点検では、バーコンの初期伸びによるチェーンテンションの調整（チェーンの切り詰め）を行ったが、大変順調に良い状態で稼動していました。
鶏舎間を走るバーコンライン
連結型乗継ユニット 手前が上流側
７５０幅バーコンライン
ＧＰへ
洗選卵機へ
農場見学会と最新レイヤー設備説明会のお知らせ
関係農場のご協力により「頑張る機械化家族養鶏見学会」と「最新レイヤー設備説明会」を企画致しました。
レイヤー業界変革期を迎え農場間競争の激化が予想される中、農場設備の最適化が経営に与える影響は一層大きくなりつつあります。
今後の設備更新のご参考にご参加下さい。
ご参加の節は下記メールにて６月６日（金）迄にお申込下さい。
記
６月２０日（金）
出発：１２時２０分 ＪＲ総武線 八日市場駅
参考 東京１０：４５−しおさい３号 → 八日市場１２：０６
１８：２８←しおさい１４号 − １７：０６
バスにて現地に移動
（注）自家用車にてお越しの際は１２時２０分必着にて説明会々場国民宿舎
のさか望洋荘駐車場にお出で下さい。駐車場よりバスにて現地に移動。
望洋荘の案内図は自家用車にてご参加の皆様に別途ファックス連絡致します。
自家用車にての現地直行はご遠慮下さい。
１３時〜１３時５０分
越川養鶏 千葉県野栄町 頑張る機械化家族養鶏見学会
完全夏場対策（クーリングパッド）付システム開放鶏舎
ハイテムベルトケージ ６段×４列、２棟
１棟はトリ収容中のため、完工後トリ収容前の１棟を見学します。
１４時〜１６時３０分
最新レイヤー設備説明会
弊社社長 安田勝彦及び技術関係者
於：国民宿舎のさか望洋荘会議室
（野栄町野手17147-10 TEL 0479-67-3511）
１．レイヤー最新システム鶏舎 成鶏舎及び育成舎
２．ハイテムセコノブ （鶏舎廃熱利用鶏糞乾燥システム）
３．クラックレスエッグシステム（破卵追跡チェックシステム）
４．ハイテムファームコンピュータシステム／最新バージョン
５．ハイテムＡＴ高品質レイヤーハウスシステム（亜鉛ドブ漬フレームモジュール建築）
６月２７日（金）
出発：１２時３０分 近鉄吉野線 下市口駅
参考 大阪阿部野橋１１：１０− 特急 → 下市口１２：１２
１８：２３← 特急 − １７：１８
バスにて現地に移動
（注）自家用車にてお越しの際は１２時３０分必着にて説明会々場リバーサイドホテル
駐車場にお出で下さい。駐車場よりバスにて現地に移動。
リバーサイドホテルの案内図は自家用車にてご参加の皆様に別途ファックス連絡
致します。自家用車にての現地直行はご遠慮下さい。
１３時〜１３時５０分
竹村養鶏 奈良県五條市 頑張る機械化家族養鶏見学会
新トンネル換気システム鶏舎
ハイテムベルトケージ ８段・中間通路付×２列、２室／棟
１室はトリ収容中のため、完工後トリ収容前の１室を見学します。
１４時〜１６時３０分
最新レイヤー設備説明会
弊社社長 安田勝彦及び技術関係者
於：リバーサイドホテル会議室（五條市新町2-1-33 TEL 07472-5-1555）
内容は６月２０日（金）説明会と同じ